初投稿です その4 (海とフネのトリビア)

 SNS全盛の現代、TwitterにもFacebookにも縁がなく、オンラインコミュニケーションツールと言えば電子メールと家族とのLINEだけという当所の長老 加藤です。

 今から30年以上前、仕事上の必要に迫られてPC9800シリーズのパソコンに一太郎、花子、LOTUS123などのシステムフロッピーを挿し込んでのドキュメント作成を覚え、爾来一応パソコンもスマホも年齢相応には使えているつもりですが、頭の作りが古いせいか、自分が認めた文章が日本中の不特定多数の人の目に触れるなど考えるだに恐ろしいのです。

 そんな私をデジタル難民にしてはならじとの思し召しか、当所所長のムチャぶりは容赦なく炸裂! 若い所員と分け隔てなく(悪平等?)「カトウさんもBLOGに投稿してね~」とお言葉やさしくその実 逃れ難いお達しが・・・(「ムチャぶり」ってこういう使い方でいいんですよね?)

 そうは言っても相応しい話題が簡単に見つかるとも思えず、他人様に読まれて恥ずかしくないものが書けるかなー? 執務時間に書いていたら叱られるのだろうなー、などとあれこれ悩んだ私。行きついた結論が、過去ン十年にわたって見聞きした海とフネに関するさまざまのこと、廃れてしまいそうな諸々のことをお伝えして、海との縁がそれほど深くはない方々の雑学の一片に加えていただければ、衰えが著しい自分の頭を活性化するのにもちょうど良いではないかというもの。

 ということで、手始めに「海の上での距離」について。

 長さや距離を表す単位は、いまだにヤードポンド法を棄てない米国を除き、国際的にはSI単位系の基本単位であるm(メートル)を用いるのが一般的です。しかし、こと海空域での距離にはnm(ノーティカルマイル、海里)が使用されるのが普通です。その理由は地球表面上の2地点間の隔たりを示すのに好都合であるからにほかなりません。地球上のあらゆる地点は緯度経度(度分秒)をもって確定されますが、どの2地点であろうと地球中心を含む平面で地球を切ったとすれば、その隔たりも度分秒の角度で表すことができます。角度1度は60分ですから、北極・赤道間の緯度差90度は5400分になり、その角度1分に相当する海面上の距離を1nmとしているのです。スピードの単位kt(ノット)と併せ、距離・時間・スピードの計算が容易になります。

 一方、1メートルとはもともと北極・赤道間の距離の1千万分の1として定められたものですので、北極赤道間の距離は1千万メートル(1万km)です。

 つまり、5400nmと1千万メートルが同じ長さなので1nmは1851.85mとなり、国際的には1nm=1852mとされています。

 同じく海上での長さの単位として「ケーブル(鏈)」「ヤード」があります。いずれも様々の由来があり、表す長さも国によりまちまちですが、こと海事(海図や航海計器での表記)に限っては、1ケーブル=0.1nm、2000ヤード=1nmが標準となっています。

 

【頭の体操】

 赤道には幅1メートルほどの赤い帯が地球全周にわたって設置されています(?)。 この帯を水面上1メートルに設置しなおすには、帯の長さは何メートル余分に必要になるでしょうか?

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